競合と差別化する中小企業がオウンドメディアを活用する4つの理由と運用する7つのメリットを徹底解説

競合と差別化する中小企業がオウンドメディアを活用する4つの理由と運用する7つのメリットを徹底解説

 

中小企業がホームページやブログといったWeb上のメディアを活用して、集客や宣伝/自社のブランディングを進めるためオウンドメディアの運用は非常に重要です。

本記事では、オウンドメディアの運用理由やメリット・注意点などを解説します。
マーケティング担当者やこれからオウンドメディアの運営を考えている方に是非参考にしてもらえたらと思います。

関連記事:オウンドメディアとは?基礎知識と失敗しない運用方法ポイントまとめ

中小企業がオウンドメディアを活用する理由

中小企業にとってオウンドメディアの活用するメリットを3つ解説します。

・顧客満足度や信頼の獲得につながる
・ブランディングの確立
・長期的にみて人手と経費を削減できる

顧客満足度や信頼の獲得につながる

まず、顧客からの信頼を獲得できるメリットが挙げられます。

たとえば顧客が企業と取引を交わす際に、ホームページがない企業とホームページが整っており最新情報が反映されている企業であれば、後者の企業のほうが信頼度が高いといえます。

またブログのように役に立つ情報が無料で共有されていれば、顧客の悩みや課題を解決する糸口となり、信用や信頼を高めることができます。

オウンドメディアを運用しコンテンツを発信することで、顧客満足度や信頼獲得につながりやすくなります。

ブランディングの確立

2つ目の理由は、企業ブランディングを強固にしてくれる点です。

企業のブランディングとは、企業が「その企業ならでは」の特徴や個性を戦略的にアピールする動きです。「この企業といえば〇〇」というイメージ戦略は、ホームページなどのオウンドメディアで強調することで確立しやすくなります。

たとえば、「広報担当やWEBマーケティング部の担当者」に向けて、「SNS運用の豆知識」を定期的に発信していくと、顧客からは「SNSで困ったらこの会社に相談しようかな」と認識してもらえるようになります。

ブランディングは具体的なターゲットを設定し、自社だからこそ分かる情報を発信していくことで強化することができます。

ブランディングについて詳しく知りたい方は、下記にて解説しております。
関連記事:オウンドメディアを活用したブランディング方法は?メリットと活用方法を解説

長期的にみて広告費を削減できる

長期的な運用で広告費の削減につながる点も活用する理由のひとつです。

有効的なオウンドメディアは、新しい見込み客を作る力があります。

仮に『オウンドメディア 動画』でリスティング広告を出稿していたとします。ですがオウンドメディアのコンテンツで『オウンドメディア 動画』の検索結果1ページ目に表示された場合、リスティング広告に出稿せずに表示できるため、広告費を掛けずに、検索からの流入につなげられます。

そのためオウンドメディアの運用は、長期的な運用を行うことで広告費用の削減に活かせます。

オウンドメディアのマネタイズについて詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。
ご存知な方は先へお進みください。
関連記事:オウンドメディアの意味とマネタイズの成功ポイント

中小企業がオウンドメディアを運用するメリット

中小企業がオウンドメディアを運用することで得られるメリットを7つ紹介します。

・低コストで開始・運用ができる
・資産として蓄積できる
・信頼を構築できる
・専門性のある情報発信ができる
・価格競争を避けられ差別化できる

低コストで開始・運用ができる

まず最初のメリットは、『初期費用を掛けずに始められる』ことです。

大手企業とは異なり、どの程度効果が出るか見通しが立たない施策に対して、中小企業は費用をかけられません。しかしブログ/コラムのようなオウンドメディアは、既存ホームページに下層ページを作ることで始めることができます。

運用に関しても、記事の作成や外部に発注し投稿することで運用を開始が可能です。

そのため、初期費用を抑えてスタートし、軌道に乗り始めたら有料のオプション機能や分析ツールの導入ができます。低リスクで始められるのは、オウンドメディアのメリットといえます。

資産として蓄積できる

次にホームページやブログ/コラムの場合、『自社の資産になる』という点です。

例えばWeb広告やテレビCMといった『ペイドメディア』の場合、広告費用は掛け捨てとなり、掲載終了後に残るものはありません。営業スタッフが行う新規営業活動も、手を止めれば契約はゼロになってしまいます。

オウンドメディアの場合、配信されたコンテンツは、メディアを消さない限り半永久的に残り続けます。配信当初はPV数が上がらなかったコンテンツも半年後、一年後にはユーザーの流入につながるコンテンツに成長することもあります。

コンテンツの制作には一定の費用が発生します。

しかし広告費用が掛け捨ての費用だとすれば、コンテンツはストック型の投資となり競合企業との大きな差別化になります。

信頼を構築できる

3つ目のメリットは、『信頼関係の構築』につながる点です。先述でも述べましたが、オウンドメディアのない会社は社会的な信用を獲得しにくい点が挙げられます。

オウンドメディアがあればその会社がどのようなサービスを提供しているのか、どの程度実績があるのかについて詳細を知ることができます。多くの人が使っている/認識しているサービスは安心や信頼を獲得しやすくなるため、契約時のハードルが下がります。

特に日本人は『周りが利用している』という実績数に安心を覚える傾向が強く、常に更新を続けることで『商品について詳しく知りたい』『サービスを利用してみたい』といったように発信している企業に興味を持ち、問い合わせや商品/サービスを提供している企業への信頼の構築につながりやすくなります。

専門性のある情報発信ができる

4つ目は、『専門性のある情報発信ができる』ことです。

中小企業は大手企業と異なり、サービスや商材の数が少ないため専門性のある情報を発信しやすい特徴があります。そのためオウンドメディアのコンセプトや発信する情報の内容も『浅く広く』ではなく『狭く深く』することができます。

広く浅い知識が掲載されているオウンドメディアは、ユーザーの課題をピンポイントで解決しにくく、満足度を下げてしまいます。

1つの分野に対して専門性の高いコンテンツを作りやすいのは中小企業の強みであるため、より深い知識の記事を更新することで問い合わせや相談を受けやすくすることができます。

価格競争を避けられ差別化できる

最後のメリットとして、『価格競争を避けられ差別化できる』点が挙げられます。

前述でもお伝えしましたが、オウンドメディアを活用してブランディングを確立させることができれば『〇〇のサービスだったら〇〇会社』のように顧客から認知されやすくなります。

またオウンドメディアで発信されたコンテンツが検索結果の上位に表示されることで、ユーザーからは「専門性の高いサイト」と認識され、信頼してもらえるようになります。

ユーザーにとって有益なコンテンツは、共感されやすく興味をもってもらうことにつながります。メディア内での類似コンテンツへ回遊を促すこともできるため、長時間貴社のオウンドメディアに滞在してもらうことでブランディングやファン化を行いやすくなります。

オウンドメディアを通してブランディングの確立やメディアのファンになってもらうことは、競合他社との差別化につながり、価格競争を避けられる施策といえます。

中小企業がオウンドメディアを運営する際の注意点

中小企業がオウンドメディアの運用をおこなう際、次の3つのポイントに気をつけて進めていきましょう。事前に把握しておくことで対策も立てやすくなります。

・しっかり戦略を立てる
・効果が出るまでに時間がかかる
・社内リソースが必要になる

しっかり戦略を立てる

まず、運用を開始する前に中長期的な計画を立て、計画に基づく戦略を考えておくことに注意が必要です。

おそらく開始から半年は記事の作成・更新に集中することになります。半年以降は、掲載している記事の効果検証を行い、リライト(記事の書き直し)やCTAの改善といった施策が必要です。

1年間以降はそのサイクルを早めながらメディアに記事の投下を行い、PDCAサイクル回していくことが求められます。

このようにオウンドメディアの運営は、フェーズごとに行う施策があり長期的な戦略を立てることで『今、何をすればよいのか』が明確にすることが重要です。

戦略そのものについても状況に合わせて擦り合わせを行い、関わるメンバー間で認識の違いが発生しないように注意が必要になります。

より詳しい施策を知りたい方は下記の記事にて解説しております。
関連記事:【立ち上げ企業向け】オウンドメディアの作り方!準備・サイト制作・記事制作・分析を4段階に分けて解説

効果が出るまでに時間がかかる

次に、『効果が出るまでに時間がかかる』ことを事前に理解しておく必要があります。

ブログ/コラムから新規顧客を獲得できるようになるまでの時間について、株式会社マイナビの『オウンドメディアに関するユーザー調査レポート』では次のようにまとめられています。

<オウンドメディアで効果が出るまでの期間>
・6ヶ月未満 15%
・6ヶ月〜1年未満 20%
・1〜2年未満 30%
・2年以上 20%

引用:【調査レポート】222名に聞いたオウンドメディアで効果が出るまでの期間

全体の半数は、1年以上結果が出ないまま継続していることがわかります。最短で半年、少なくとも1年は更新と効果分析/検証を繰り返し根気強く向き合っていくことが重要です。効果が出はじめれば低コストで大きなリターンを見込めるようになります。

社内の人的リソースが必要になる

最後に、オウンドメディア専任の人員配置やコンテンツのノウハウ収集/予算の確保など、ある程度の社内の人的リソースは重要です。

例えば、ブログ/コラムを更新するためには記事を書くライティングのスキルがある人材やブログ/コラムの設計・構築を行うディレクターがいなければ定期的なコンテンツ発信が行えません。

また検索結果上位に表示させる、流入を増やすための施策といったテクニカルな知識も必要になります。

他部署と連携を取りながら進めたり、専門的なテーマに関しては研修などを受けて知識を吸収したり、必要な人員/コスト/時間の把握を予めしておくことで、オウンドメディアの立ち上げや記事の発信/更新をスムーズに進められるでしょう。

オウンドメディアの構築で成果が出ない、人的リソースに課題がありましたら是非
お気軽にご相談ください。

まとめ

本記事では、『中小企業がオウンドメディアを活用する理由について知りたい』と考えている担当者向けに解説しました。

オウンドメディアの運用は効果が出るまでに時間がかかるものの、中小企業だからこその専門性を活かして集客ができるようになれば心強い施策となります。

そのため長期的な計画を立て、継続してPDCA(記事制作/効果検証/リライト)を回していくことが重要です。

まだオウンドメディアを保有していない方に、本記事を読んでもらいオウンドメディアの立ち上げのきっかけにしてもらえたら幸いです。