【失敗例11パターン】失敗するオウンドメディアの特徴を徹底解説|成功するために必要な対策ポイントを紹介

【失敗例11パターン】失敗するオウンドメディアの特徴を徹底解説|成功するために必要な対策ポイントを紹介

リード獲得や認知拡大、ブランディングなどに役立つオウンドメディア。

オウンドメディアは、しっかりと目的を定め、正しい知識で運営すれば大きな恩恵をもたらす資産になります。ただし現状は、自社でもオウンドメディアを始めてみたものの、なかなか思うように成果が伸びずに悩んでいる担当者も少なくはありません。

本記事では、失敗するオウンドメディアの特徴と成功するために必要な対策ポイントを解説します。オウンドメディアの運用で悩んでいる担当者は、ぜひ参考にしてください。

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失敗するオウンドメディアの特徴

失敗するオウンドメディアには次のような特徴が見られます。

・目的やゴールが定められていない
・ペルソナが明確に設定されていない
・コンテンツの量が足りない
・SNS(アーンドメディア)との連携が取れていない
・効果を短期間で期待している
・人員が確保できていない
・対策キーワードが適切ではない
・自社の宣伝ばかりになっている
・導線設計が甘くユーザーが回遊できていない
・成果につなげる流れができていない
・PDCAを回せていない

詳しく解説していきます。

目的やゴールが定められていない

オウンドメディアは、基本的に長期に渡って運用しなければなりません。

そのため目的やゴールが定められていない場合は、運用方針にまとまりがなくコンテンツのスタイルや発信頻度にばらつきが生じます。最悪の場合、ブランドイメージの統一性が損なわれ、ユーザーが離れてしまうことが想定されます。

例えば、問い合わせの獲得だったにも関わらず、コンテンツの制作や配信にフォーカスしてしまい、最終的な成果を出せなかったケースが挙げられます。

またページビューやアクセス数などの指標にしか目が行かず、実際にユーザーの獲得や売り上げにつながらなかったケースもあります。

目的やゴールを定めず、見切り発車でオウンドメディアを始めることは、失敗する可能性が高いといえます。

ペルソナが明確に設定されていない

ペルソナが明確でない場合、誰に向けてのコンテンツかがわからず、誰にも刺さらないオウンドメディアになってしまいます。

ペルソナとは、商品やサービスを利用する対象となる顧客像をイメージ化したものです。年齢/性別/職業/趣味/家族構成など、より具体的なターゲットを設定しマーケティング戦略の立案やコンテンツ制作の際に役立てられます。

例えば、エステサロンのサービスの場合、そのターゲット層は女性であることが多いです。しかし年齢やライフスタイル/価値観など、単に女性と言ってもさまざまなグループが存在します。

そこで、30代女性の忙しいビジネスパーソンで『一人暮らしで、仕事終わりに自分磨きに力を入れている』といった具体的なイメージを作り出せば、彼女たちのニーズや欲求に合わせた商品開発やマーケティング施策を行うことができます。

オウンドメディアは、設定したペルソナの悩みを解決するコンテンツづくりを意識することで失敗のリスクは低くなります。

コンテンツの量が足りない

オウンドメディアが失敗する原因として、コンテンツの量が足りないことも挙げられます。

コンテンツの量が不足している場合、Googleからの評価を得て上位表示させることは難しくなります。たとえ上位表示されたとしても、コンテンツ更新頻度が低くなりサイトの頻繁な更新ができなくなるため、検索エンジンでの評価を下げる原因になります。

オウンドメディアの明確なコンテンツ量の指標はなく、上位に表示されている競合他社のコンテンツ量を参考にするといいでしょう。

ただし、闇雲にコンテンツの量を増やしてはいけません。ユーザーにとって情報価値の高いコンテンツを多く提供することが重要です。

SNS(アーンドメディア)との連携が取れていない

オウンドメディアの立ち上げたばかりでユーザーが少ない時期は、モチベーションを保つことが難しく、運用をやめてしまうことも少なくありません。

SNS(アーンドメディア)を上手に活用することで、オウンドメディアを立ち上げをしたばかりでも認知度を向上させることができます。

近年では、ファンや競争優位性を獲得するためにはSNS(アーンドメディア)を上手に活用することが必要不可欠。

例えば、コンテンツにFacebookやTwitter、Instagramなどのシェアボタンを設置することで、コンテンツが役に立ったと思ったユーザーがコンテンツをシェアしてくれる可能性が高まります。

コンテンツの発信とSNSでの発信をセットで運用することをおすすめします。

効果を短期間で期待している

オウンドメディアは、長期的なブランドイメージの形成や信頼関係の構築に効果的ですが、短期的な販促や集客には向いていません。

オウンドメディアは、コンテンツの質や量/SEO対策/SNSとの連携など、多くの要素が絡み合うため、成果が出るまでには半年から1年程度かかります。

またオウンドメディアの効果を短期間で期待する場合、無理な施策や無謀な予算投入を行うことがあります。例えば、過剰なリスティング広告やSNS広告を投入することで短期間のアクセスアップを図り、長期的な視点で見た場合、自社のブランドイメージを損ねかねません。

オウンドメディア運用においては、効果を短期間で期待することは失敗の原因になります。

長期的な視点でコンテンツの質やブランドイメージの構築に注力することで、より効果的なオウンドメディア運用が見込めるようになります。

人員が確保できていない

オウンドメディアの運用は、コンテンツの企画や制作/編集/配信/SEO対策/SNS運用など、多岐にわたります。すべての業務を一人で行うことは困難であり、長期的な運用をするためには十分な人員での運用が欠かせません。

さらにオウンドメディア運用には、企画力や編集力、SEO知識やSNS運用のスキルなど、高度な専門知識が求められます。

人員が不足している場合、オウンドメディアの運用に必要なコンテンツの制作やSEO対策/SNS運用が上手く運用ができなくなるため注意が必要です。

オウンドメディアで失敗しないために、オウンドメディアの運用に必要な専門知識をもった人員をそろえるようにしましょう。

対策キーワードが適切ではない

オウンドメディアの運用には対策キーワードは欠かせません。

オウンドメディアの運用では、検索エンジン最適化(SEO)を行い、自社サイトの検索順位を上げることが重要です。しかし適切なキーワードを選定しなければ、検索エンジンからのアクセスが見込めず、意図したアクセスを得られません。

ターゲットユーザーが検索するであろうキーワードを把握し、それに合わせたコンテンツを作成することが大切です。仮に適切なキーワードを選定せず、ターゲットユーザーにとって関心の薄いコンテンツを配信してしまうと、興味を引くことができずフォローされずに離脱される可能性があります。

オウンドメディアを失敗させないためにも、自社の独自性をアピールするキーワードを選定し、競合他社との差別化を図り、ターゲットユーザーの心を掴むことを意識しましょう

自社の宣伝ばかりになっている

オウンドメディアで、自社の宣伝ばかりをしていては、ユーザーにとって魅力的なコンテンツとはなりません。

なぜなら、ユーザーはあくまでも自分自身のニーズや問題解決のために検索し、オウンドメディアを訪れるため、自社の宣伝ばかりの記事や情報にはあまり興味を持たないことが多いからです。

また自社の宣伝ばかりのオウンドメディアは、信頼性や質の高さが欠けているとのGoogleの評価を受け、SEO的にも悪影響を与える可能性もあります。

そのため自社の宣伝だけでなく、ユーザーが求めている情報や役立つ知識/トレンドなどを取り上げ、自社の専門分野に関する情報を提供することが重要です。

どうしても自社の商品やサービスを宣伝したい場合は、自社の商品やサービスのページリンクやバナーなどを用意し、興味を持ってもらったユーザーを自然に誘導できるように工夫してみましょう。

導線設計が甘くユーザーが回遊できていない

オウンドメディア運用において、導線設計が甘いとユーザーがサイト内を回遊することができず、情報の収集やコンバージョン(購入、問い合わせなど)につながらない可能性が高まります。

例えば『記事のフッターに関連記事を表示しない』『CTA(Call to Action)が分かりにくい』『ナビゲーションが複雑で使いにくい』などの問題があると、ユーザーが次のアクションを踏みだせません。その結果、ユーザーが離脱してしまったり競合他社のサイトに流れてしまいます。

また導線設計が甘いと、PVが低下しSEOの評価も下がる可能性があります。検索エンジンは、ユーザーが求める情報に簡単にアクセスできるサイトを評価します。

導線設計が不十分で、ユーザーが情報に辿り着くまでに複数のクリックを要する場合、検索エンジンにとっては使いにくいサイトと判断され、順位の低下につながるため注意が必要です。

成果につなげる流れができていない

オウンドメディア運用において、成果につなげる流れが確立されていないと、サイトを訪れたユーザーが意図した行動(コンバージョン)につながりません。

例えば、商品ページへの誘導や問い合わせフォームの設置/メールマガジンの登録促進など、ユーザーにとって有益な情報やサービスを提供することで、成果につながる流れを作り上げる必要があります。

逆に、成果につなげる流れが確立されていない場合、ユーザーはオウンドメディアを単なる情報収集の場として見てしまい、コンバージョンに至らないままサイトを離脱してしまいます。またビジネス上の成果が上がらないことで、運用にかかるコストに見合ったリターンが得られなくなり、運用継続が難しくなる事例も少なくありません。

PDCAを回せていない

オウンドメディア運用でもPDCAを回すことが重要です。

PDCAサイクルを回せていないと、計画したことが実行されず、問題点の改善や効果の検証ができないため、成果を上がらないことでオウンドメディアの失敗につながりかねません。

例えば、Google Analyticsで『PV数』以外に『エンゲージメント数』や『検索順位』『スクロール数』などのアクセス解析を行うことで、オウンドメディアの改善すべき問題点が明確になります。

コンテンツ量を闇雲に増やすことはせずに、Google Analyticsでアクセス解析を行い、PDCAを回すように工夫することが重要です。

オウンドメディアを失敗させない対策ポイント

オウンドメディアを失敗させない対策ポイントは下記の5つです。

・目的・ゴール・ペルソナを明確にする
・コンテンツの質を高める
・オウンドメディアを育てる
・必要な人材を確保
・オウンドメディアの運営を専門家に相談

それぞれ解説していきます。

目的・ゴール・ペルソナを明確にする

オウンドメディアを失敗させないためには、目的/ゴール/ペルソナをKPI(Key Performance Indicators、主要業績評価指標)を明確にすることが重要です。KPIは、目的やゴールを達成するために必要な成果を数値化し、測定するための指標です。

まず、何を達成するためのオウンドメディアなのか目的を明確にします。

例えば資料請求やお問い合わせの獲得などの目的がある場合、KPIとしては訪問者数やコンバージョン率が挙げられます。またペルソナを明確にすることで、誰に向けてどのようなコンテンツを提供すべきかが明確になります。

オウンドメディアの目的やゴール/ペルソナのKPIを設定し、成功に向けた具体的な施策を立てることが失敗しないポイントです。

コンテンツの質を高める

オウンドメディアを失敗させないためには、コンテンツの質を高めることが不可欠です。

Googleが2011年に行ったパンダアップデート以降、良質なコンテンツが注目されるようになっています。アップデート前は低品質なコンテンツを大量生産しても流入に期待できましたが、現在ではまったく期待できません。

前述したアップデートにより、検索エンジンのアルゴリズムは、質の高いコンテンツを評価する傾向にあります。具体的には、『正確な情報を提供すること』『読みやすい文章を書くこと』そして『独自性を出すこと』が重視されます。ユーザーにとって有益で質の高いコンテンツを投下することで、検索上位に表示される可能性を高めることができます。

オウンドメディアを育てる

オウンドメディアを育てることは、長期的な視点での成功につながります。運営開始後も継続的にコンテンツを発信し、コンテンツの企画/制作/公開/分析のプロセスを定着させ、PDCAサイクルを回し続けることが大切です。

またファンを獲得するためには、SNSやメールマガジンなどのマーケティング手法を駆使し、オウンドメディアとの接点を増やすことが必要。

ユーザーからの支持を得ることができれば、口コミやシェアによって、自然な形で新しいユーザーの獲得が見込めます。オウンドメディアを育てることで、長期的なファン獲得やブランドイメージの向上につながり、成功につながりやすくなります。

必要な人材を確保

オウンドメディア運用において、適切なコンテンツの制作や運用/効果の分析などは、プロフェッショナルなスキルや知識が必要不可欠です。

しかし多くの企業や組織は、自社内でスキルや知識を持つ人材を確保することができず、オウンドメディアの運用がうまくいかないことも少なくありません。

必要な人材を確保するためには、外部の専門業者に依頼することも一つの手段ですが、自社内で育成することも検討してみましょう。

例えば、社員研修や外部のセミナーや研修への参加などを通じて、必要なスキルや知識を身につけさせ、オウンドメディア運用に必要な人材を育てることも手段として挙げられます。

必要な人材を確保することで、オウンドメディアの運用をスムーズに進め、成果につなげることができます。

ただし社内で専門の人材を育てることは、多大な時間と労力を要します。オウンドメディアの立ち上げの段階では、外部の専門業者に依頼し、運用が軌道に乗り始めた段階で、徐々に内製化していくことで、失敗するリスクを回避することができます。

オウンドメディアの運営を専門家に相談

オウンドメディア運営には、多岐にわたる知識やスキルが必要とされます。

例えば、コンテンツ制作のスキルやSEO対策、Webデザインや分析/改善の能力などです。しかし、一つの企業がこれらすべてを自社内で持っていることは稀であるため、運用代行会社に相談することが有効な対策のひとつです。

運用代行会社ごとに可能な業務範囲がありますが、自社の状況に合わせて最適なアドバイスを提供し、運営に必要な人材をアサイン(割り当てる・任命すること)することができます。

また運用代行会社は、運営上の問題点を素早く発見し改善案を提示することができるため、運営の効率化にもつながります。

運用代行会社は常に最新の情報やトレンドを把握しており、それに基づいた運営戦略の提案が可能です。オウンドメディアの運営において、運用代行会社のアドバイスを受けることは、効果的な対策として考えられます。

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まとめ

本記事では、失敗するオウンドメディアの特徴を解説しました。

オウンドメディアを失敗する要因はさまざまですが、必ずしも全ての対策を取れば成功するというわけではありません。

オウンドメディアで一番重要なことは、長期的な視点でのPDCAサイクルを回し続けることです。オウンドメディアを運用する際は、自社のオウンドメディアがうまくいかない原因を正しく理解し、適切に対応することが重要です。

また社内でのオウンドメディアの運用が難しい場合は、外部の運用代行会社に依頼することも有効な対策のひとつといえます。

オウンドメディアの運用で悩んでいる担当者は、ぜひ本記事を参考にしてください。